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法政大学放送研究会MediaWaveの部員が主にAfterEffectsのエフェクトを自分達でいじって勉強していくブログです。 それに加えて他の編集・撮影技術等についても更新予定です。 サイト内の画像、アップロードされたデータはご自由にダウンロードされてください。 ただし、再度アップロードする事は禁じます。

   
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第3回 Cinema4Dについて
お久しぶりです。メディアウェーブ9期生のあきらです。

11月4日の学園祭番発で引退しました。しかし後輩からお許しが出たので最後にやり残したことをやっておきたいと思います!

今回の記事の内容はCinema4D(以降C4D)という3DCGソフトについてです。

先日の番発で制作したPVにはほぼ全てにC4Dを用いました。

C4Dは3Dの物体を自在に動かすだけでなく、物理演算や発光させたり複製させたり実写合成させたりとなんでもござれなソフトです。

周りの放送系団体を見回してみても、あまり3DCGをやっている団体はありません。

学生版は無料ですし、これを機に手を出してみるのも良いと思います!

ちなみに3DCGといえばBlender(無料ソフト)やMaya(学生無料)などが有名ですが、AEと組み合わせるのならC4Dが一番だと思います。

理由は、C4Dのライトの情報や平面の情報をAEに持って行くことが出来るからです。

ハメコミやレンズフレア等、コンポジット作業がとてもやりやすいです。

今回はこちらのC4Dのチュートリアルサイトの

http://c4d-training.jp/?cat=20

「CINEMA 4D基礎1後半:自動車2」

までを読んで多少理解している事を前提に話を進めます。さすがに1から10までとなると骨が折れるので…。

操作方法を説明する動画は1920*1080でアップロードしているのでYouTubeで画質を1080pに変えて全画面表示すると見やすいと思います。

今回取り扱うトピックスです。多少順序が前後するかもしれませんがご了承ください。

C4Dでのカメラの手ブレの加え方。
カメラ制御の際のヌル。
剛体衝突について。
GI、AO、アンチエイリアスについて。
キーフレームの打ち方。
小ネタ。
PCスペック。
Illustratorファイルのパスの押し出し方。

実際にひとつ簡単な動画を作ったのでそれを例にして進めます。動画がこちら。



3Dモデルの質感がイマイチですが今回は質感には触れない記事なので勘弁して下さい。

ちなみに質感を頑張るとこのぐらいは出来るようになります。ただ、これも影にノイズが入ってるのでまだ調整の必要がありますけども。



さて、C4Dを起動して最初はレンダリング(書き出し)の設定をしましょう。

これは後から変更するとカメラで捉えたい部分が切れてしまう、等ありうるので最初に決めてしまうのが良いと思います。

ここの設定はお好みで。

起動して レンダリング>レンダリング設定の編集 からいじりましょう。

その際に、アンチエイリアスの項目のアンチエイリアスはベストにするのが良いと思います。

アンチエイリアスというのは、レンダリング時にオブジェクトのフチを滑らかにする機能です。



グローバルイルミネーション(GI)という機能があります。これは難しい機能ですが簡単に言うと「レンダリングした時、より綺麗にライティングを計算してくれる機能」です。

ただし、レンダリング時間は大幅に伸びます。また、よく分からない部分のパラメータをいじっても品質が上がらないのに時間だけかかる、ということもあります。なので僕は普段は拡散反射回数しかいじりません。

GIに関しては意味を理解できていないパラメータはいじらない方が良いと思います。

それとフレームレンジはプレビュ範囲にしましょう。

そして右下 モード>ビュー設定 を選択し、「ビュー」タブを開きましょう。そこに「ボーダーカラー」とその隣に「不透明度」があると思います。

僕はいつもそれを赤色の50%で作業しています。すると画面の上下か左右に赤い帯が出ると思います。

これは、レンダリングした時の範囲を表していて赤い帯と重なっているところはレンダリングされません。注意してください。

そして赤い帯が気になる人はウィンドウのサイズを変えて消しましょう。



これで準備が出来ました。ではまずカメラと四角いオブジェクトをたくさん配置しましょう。

C4Dでは、3D空間にカメラを配置してそれを動かしたりします。

基本的に上の様々なアイコンから操作をします。



クローナーというもので複製してそれに「ランダム」エフェクタでバラバラ感を出しています。

オブジェクトは右上のパネルに一覧で表示されます。そしてそれが階層のようになっています。

カメラは右にある四角い照準のようなアイコンをクリックすると、白い時はそのカメラの視点に。グレーの時は視点から外れます。

白い時に視点移動するとカメラも一緒に移動してしまうので気をつけましょう。

次にパスを読み込みましょう。Illustratorは以前のバージョンのIllustrator8というもので保存されていないとC4Dでパスを読み込めません。なので一旦別名で保存してその際にIllustrator8で保存しましょう。

また、Illustrator持ってないから~という人もパスの押し出しはよく使うので見ておくと後々便利だと思います。



Illustratorのデータを読み込んだ後、余分なパスを消しています。そして押し出しです。

では次にカメラを動かしましょう。

今回はカーブの動作をスムーズにしやすくするために、カメラの親にヌルオブジェクトを設定しました。

「親」というのは、「親」と「子」が存在し、同じ階層の上が「親」、下が「子」になります。

子は親の動きなどに追従します。



ではカメラにキーフレームを打つ作業です。



「選択オブジェクトを記録」からキーフレームを打っていましたがショートカットキーはF9です。ぜひ。

また、F9では打てないキーフレームが存在します。カメラの焦点距離などがそうです。

その場合は、次のようにctrlキーを押したまま小さな丸をクリックしてキーフレームを打ちます。

動画では、新しいカメラを作り、それの焦点距離をいじっています。



あれ?キーフレームが打てないぞ?となったらこの方法で試してみてください。

そして次は小ネタになります。しかし便利なのでぜひご覧ください。

作業していて「このオブジェクトがあると奥の物が見えなくて邪魔だな」となったり

「作業中は表示しておきたいけどレンダリングする時は表示させたくないな」と思ったりすることが出てきます。その時に便利です。



ちなみに左上のパネルの作業画面(エディタ画面)が黒くなっているのはレンダリングした時に黒くなっています。レンダリングは Ctrl+r です。ぜひ。

そしてオブジェクトに物理演算、今回は剛体衝突をさせます。

録画をし忘れていたので違うプロジェクトファイルですがしていることは同じです。



ここでクローナーの補足説明もしています。

クローナーの子に複数オブジェクトがあると動画のように順序通りに並べたりランダムに並べたり出来ます。

また、これがライトで色が違うものを複数入れてタイプを「ブレンド」にするとグラデーションも出来ます。

カメラをC4Dで動かすとものすごく正確です。正確すぎて手ブレも何も無いため場合によっては不自然になります。

次は手ブレのさせ方です。



動画では分かりやすくするために大げさに手ブレさせていますがこれはお好みの設定でどうぞ。

そしてひと通りカメラやオブジェクトの配置が終わったらライトやマテリアルの設定をしましょう。

ここで小ネタです。オブジェクトが増えてライトが増えるとどうしても重くなります。操作がしづらくなってきます。

その時はエディタ画面の表示設定を変えましょう。



デフォルトだと一番綺麗な設定になっていると思います。

下に行くほど軽くなります。

コンスタントシェーディング(線)などでも十分作業は出来ると思います。

次はアンビエントオクルージョン(AO)についてです。

GIを利用する時はAOもするべき、と言われています。

AOというのはオブジェクトの奥まった部分を影としてレンダリングすることです。

僕はC4Dではメインの画像と別にAOの画像をレンダリングして、それをAE等で乗算で乗せています。また、これはAEだけでなくNiveやAviutlでも出来る事なのでAOはおすすめします。

先ほどの画像はメインの画像とAOの画像を組み合わせたものです。

元画像


AO


乗算で合わせたもの


奥まった部分がより綺麗に出ていると思います。

ではAOのやり方です。これをやる前に、C4Dでのアニメーションが全て終わって後はレンダリングするだけ、の状態に持って行ってください。AOは最後の作業です。

そして別名で保存して分かりやすく「◯◯_AO」のようなプロジェクトファイル名をつけましょう。



全てのライトを消し、全てのマテリアルを動画内で作ったものに置き換えます。そしてレンダリング設定も変えます。

ライトは分かりやすくするために消去しましたが、先述したようにレンダリングしないようにチェックする方が良いでしょう。

そしてC4Dにはオブジェクトバッファという機能があります。これは、特定のオブジェクトを白抜きでレンダリングする機能です。

ハメコミや合成する際に良く使います。

レンダリングする際の形式ですが、連番ファイルという画像で書き出すのが一般的だと思います。

avi形式等で書き出すと書き出しにミスが発生した場合、目が当てられない事になりかねないので連番ファイルをオススメします。

拡張子ですが、僕はOpenEXRという形式を使っています。以前はRPFを使っていました。

RPFを使っていた理由は、カメラからの距離(デプス)を書き出せたからです。

OpenEXRに変えた理由は、RPFはレンダリング時間がよりかかる。32bpcで書き出せる。距離だけでなく様々な情報を持たせられる。

からです。しかし、これはAE以外だと使えるか分かりません。なのでPNGの16bpcが無難だと思います。

フリーの編集ソフトを使う人で連番ファイルが読み込めない場合はaviでも良いと思います。

それとGIを設定した状態でレンダリングすると、最初はなかなか進みません。これは仕様です。

進捗を示すバーが動かないまま十何時間経過して動き始める、ということが僕もありました。締め切りが近いと心臓に悪いです。C4Dが助走をつけてるといった感じです。



と、ここまで駆け足で説明しましたがいかがでしたか?

まだまだ説明できていないことは山ほどありますが僕も分かっていないことがほとんどなのでみなさんと一緒に学んでいこうと思います。

ちなみにカメラがクイッと曲がった後のオブジェクトがバラバラーっとなったりレンズフレアがあったりしましたがあれは有料プラグインです。ライティングもプラグイン使ってます。いつもお世話になってます。

バラバラ:C4DプラグインTransform $199
http://greyscalegorilla.com/blog/store/transform/

ライティング:C4DプラグインLight kit pro $99
http://greyscalegorilla.com/blog/store/light-kit-pro/

レンズフレア:AEプラグインKnoll light factory  ¥22,680 
http://www.flashbackj.com/red_giant/knoll_light_factory/index.html

また、C4Dのチュートリアルはこちらがオススメだと思います。

http://greyscalegorilla.com/blog/tutorials/software/cinema-4d/

実践的に学べます。

ライティングのプラグインは購入をオススメします。いや本当に。安いですし。

ここからは完全に蛇足なのですが、C4Dを使う際にはPCのスペックがそれなりに求められます。レンダリング時間に大きく影響します。

参考までに僕のPCは

Windows7 Professional 64bit
Core i7-3770 3.40GHz
メモリ32GB
NVIDIA quadroK2000

です。これぐらいあるとある程度はいけます。先述の画像はメインの画像1枚をレンダリングするのに2分かかってます。以前はノートPCでしていたのですが、辛かったです。レンダリングに倍以上時間がかかっていました。

また、AE等で取り込んだ後はそこからまた味付けを行いましょう。これをコンポジット作業といいます。

これは僕は苦手なのでまだまだなのですが、これがあるとかなり変わります。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

C4Dのプロジェクトファイルを置いておきます。試しにレンダリングして遊んでみたりしてください。

https://drive.google.com/folderview?id=0B7DuVvmEcxObeFYxNHNROUNpUHc&usp=sharing

僕の個人的な意見や独学の内容が多いので間違ってることもあると思います!その際にはコメントなどでご指摘をいただけるとありがたいです。

初めてC4Dを触る人や、メディアウェーブの後輩もこのページを見て少しでも敷居が下がれば幸いです!

質問などがあればぜひコメント欄やTwitterにて。答えられる範囲で頑張ります。@akr_MW

編集楽しいよ!

では!


使用ソフト
Cinema4D R14 Studio
Adobe After Effects CS6
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